自損事故について
自損事故は、物損事故のひとつです。「自損」「自爆」「単独事故」とも呼ばれ、自分に100％過失がある事故です。例えば、「運転操作を誤り、電柱やガードレールにぶつかってしまった」「急な坂道でカーブを曲がり切れずに崖の下に落ちてしまった」「自宅の駐車場に車を停める際に、隣の塀にぶつけてしまった」などのケースが自損事故に該当します。上記に挙げた例以外にも、他人を巻き込んでいない事故の場合は自損事故に分類されます。
自損事故でのケガについて
自分の運転で電信柱やガードレールなどにぶつかってしまった、バイクの走行中にスリップして転倒してしまったなどの単独事故（自損事故）でケガを負ってしまうケースも多いです。また自損事故の場合は、多少痛くても身体へのダメージが軽度なら我慢しようと考えてしまうことがあります。しかし、交通事故の衝撃による身体へのダメージは通常のケガとは比較になりません。後になって症状が悪化してしまい、後遺症によって日常生活が不自由になってしまうこともあります。
補償について
自損事故の場合は自賠責保険が適用されません。自賠責保険は、交通事故によって怪我をさせてしまった相手の為に強制加入している保険なので、自分で起こした交通事故で怪我をしてしまった場合には適用することが出来ません。しかし、自損事故でも自己負担なしで施術を受けられる場合があります。ほとんどの方は任意保険に加入していると思いますが、その際、対人・対物などの保険と一緒に人身傷害補償保険に加入されていることが多いです。人身傷害補償保険は、自損事故の場合でも施術費などの補償を受けることが出来る保険です。
自損事故における補償の種類
| 人身傷害保険 | 対人賠償責任保険のように、ケガなどに対する損害を補償する保険ですが、補償対象が異なり、対人賠償責任保険が相手のケガを補償するのに対し、人身傷害保険は、過失割合に関係なく、ご契約自動車に搭乗している方のケガを、保険金額を限度に実際の損害額を補償します。 自損事故の場合でもケガの程度によりますが、治療費の他にお見舞金や交通費、働けなくなってしまった間の休業補償なども請求できる場合があります。実際の補償範囲や支払い対象については、加入している保険によって違うのでご確認ください。また、人身傷害保険に加入していない場合でも、健康保険を用いて治療することが可能です。この場合は一部負担金が必要となります。 人身傷害保険についての詳細はこちら |
|---|---|
| 自損事故保険 | 相手方のいない自損事故・単独事故によって死傷した場合に、治療費などが補償される保険です。 自損事故保険についての詳細はこちら |
| 搭乗者傷害特約 | 人身傷害保険のように、ご契約自動車に搭乗していた人が事故により死傷した際に保険金が支払われる特約です。 |
| 車両保険 | 事故などで、ご自身の車が損害を被った場合に受けられる補償です。 車両保険についての詳細はこちら |
| 対物賠償保険 | 他人の所有物を壊してしまった場合に受けられる補償です。対物賠償保険は、「電柱」「信号機」「ガードレール」などの公共物に損害を与えてしまった場合にも適用されますが、車、家屋など、ご自身の所有物への損害は対象外とされています。 補償についての詳細はこちら |
自損事故に関するよくある質問
車両保険は使えますか？
使えます。相手のいる事故なら、過失割合に応じて相手の対物賠償保険から自分の自動車の修理費が支払われます。しかし、自動車の自損事故には相手がいませんので、相手の対物賠償保険の補償を受け取ることはできません。自損事故で自分の自動車の修理費を支払ってくれる保険は、車両保険のみ使用できます。車両保険を使うと等級が下がり保険料が増額するので、使うかどうかの判断は、修理費用の見積もりと等級ダウンによる保険料の増額分を比較する必要があります。
搭乗者にも保険は適用されますか？
適用されます。搭乗者傷害保険は、すべての同乗者がけがをした場合に、補償の対象となります。特徴としては、定額での保険金が支払われます。また、等級にも影響はありません。
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