肩関節脱臼｜静岡交通事故治療接骨院ガイド

肩関節脱臼　解説動画

肩関節脱臼について

肩の関節が脱臼した状態です。腕を上げることができなくなり、強い痛みを伴います。急激に疼痛、腫張、変形、運動制限(ばね様固定)が発生し、合併障害として血行障害や神経麻痺(肩や指のしびれ)がみられることもあります。関節は固定されて腕が上がらない状態になります。

肩関節脱臼になる原因

一般的には肩関節を挙上した状態(手を上げた状態)で後方に力が加わった場合や、後ろから手を引っ張られたりするコンタクトスポーツでの発生が多いですが、交通事故による肩関節脱臼は、車両内での衝撃や自転車事故、バイク事故の転倒により着地時に手をついた際、起こることが多いです。後方に手をついて転倒すると不安定な状態となった上腕骨頭が関節面を滑って脱臼します。脱臼型の多くは上腕骨頭が身体の前面に移動する前方脱臼で、90％を占めています。

肩関節脱臼の治療

接骨院ではまず応急処置を行い、整復、固定をして整形外科へのご案内をいたします。
初回受傷時は保存療法を実施します。まず徒手整復を行い、上腕を下垂させ、肩関節内旋位の状態で三角巾などを用いたデゾー固定を3~4週間行い、局所の修復と安定性を図ります。受傷後は損傷部位に影響のない範囲で手指の運動を始めます。受傷後1週間が経過したら肩関節の内転・内旋位でのアイソメトリック訓練を開始し、3週間が経過したら肩関節の90度挙上範囲内で軽い運動を行います。脱臼後のリハビリテーションのポイントは、壁や床を背にし手が身体の前に位置する範囲内での上肢のトレーニングを行うことです。ただし、受傷動作となった肩関節前方挙上外転・外旋を伴う運動は、リハビリの最終段階(約6週間)まで禁止します。初期の固定の段階からも予後を考えてのリハビリが必要になってきます。